糖尿病内科医、大坂先生直伝③肥満解消におすすめのサプリメント

2023年1月12日更新
いよいよ最終シリーズでは、肥満解消のサプリメントについて専門のお医者様はどのように捉えていらっしゃるか?率直なご意見を伺います。

対談者プロフィール

大坂 貴史先生

綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科 部長。

京都府立医科大学 内分泌糖尿病内科 客員講師。

京都府立医科大学 医学部卒業。闘う糖尿病内科医、運動療法の専門家。病院の外で「糖尿病で不幸になる人を減らす」活動をしている。Lumedia編集員/法人代表。ワインエキスパート/SAKE DIPLOMA/居合・弓道・合気道有段者 YouTubeで健康情報紹介しています!健康は~筋肉ぅ!!!

 

牛尾 真智子

薬剤師/メンタルケアカウンセラー

製薬会社2社で乳がん・肺がん・大腸がんなど8つの抗がん剤領域を経験。患者様の人生に携わること・医療業界での知識と経験を生かして、医療と予防医学の懸け橋となる存在になりたいと考えています。

納得感のある、心が軽くなる情報を届けることで、皆様のより良い生活の一助になれるよう邁進致します。

肥満解消サプリメントの効果は実は。。

牛尾 最後に、ヘルスケアコンサルティング事業を行う弊社として気になるポイント、肥満解消におすすめのサプリメントについて教えて頂けますか。

 

大坂先生 一定の効果があるといわれているサプリメントはあります。アメリカ国立衛生研究所(https://ods.od.nih.gov/factsheets/WeightLoss-HealthProfessional/)によると『アフリカマンゴー、カルニチン、生コーヒー抽出物、緑茶、白いんげん豆』などが挙げられています。

ただ、効果が限定的なんですよね。。

 

牛尾 そうなんですか、折角運動するなら効果的に燃焼させたいと、私もつい手を伸ばしてしまいました。

 

大坂先生 そういう方が多いと思います。笑

しかしながら、例えばカルニチンの論文の減量効果は1.3kgでした。数カ月間サプリメントを続けての結果と考えると、コストパフォーマンスは案外悪いかもしれません。

 

牛尾 確かに、だったらコツコツ歩いても同じような効果が得られる可能性が高いですよね。でも代謝が良くなると、痩せやすくなるというイメージでした。。

 

大坂先生 そうそう、基礎代謝量が上がると、消費カロリーが増えるので確かに痩せやすくなりますね。

しかしながら、よくあるサプリメントで、脂肪酸代謝経路の一部の活性があがりました、といわれても、なんの価値があるのか?本当に痩せることに繋がるのか?はわかっていないんですよ。

 

それなのに『脂肪燃焼』と一言で書かれると、あたかも効いているように思ってしまいますよね。

 

牛尾 はい!期待してしまいますね。。

大坂先生 今回、色々な機能性表示があるサプリメントの論文を読んだのですが、あまり質が良いとは残念ながらいえませんでした

本当に効くかもしれませんが、根拠がいい加減だったりするんです。

 

牛尾 国からお墨付きをもらっていても、、なんですね。

 

大坂先生 そうなんですよ、、例えば某サプリメントでは“2カ月間飲んで内臓脂肪面積が10㎠減りました。”と示されているとしても、体重換算するとわずかで、劇的な効果とはいえないんです。

しかもサプリメントだけで発揮したものではないと考えると微々たるものですよね。

 

牛尾 ある程度効果はあるかもしれないが、それだけに頼るのは良くないということですね。

 

大坂先生 はい、というよりもこれだけに頼っても、痩せないです。

普通はあれやこれやしますよね。僕のYouTubeにも『この運動だけで10キロ痩せました!』とコメント頂いたことがあるのですが、いやいや他のことも絶対やっているはずだ、と思っています。笑

勿論、個人の感想、としては合っているのかもしれませんが、他の生活習慣の改善が前提にあると考えた方が良いですね。

大坂先生のYouTubeチャンネル https://www.youtube.com/@KuromameAyabeDiabetes

くろまめチャンネル / 綾部市立病院糖尿病チーム 合言葉は『健康は~筋肉ぅ!!!』

サプリメントを活用する鍵は不足を補うこと!

牛尾 それではどのようにサプリメントを活用したら良いのでしょうか。

 

大坂先生 サプリメントが重要なシチュエーションというのは、食事を調整する、食品を選んでいくことで不足しがちなタンパク質、食物繊維、ビタミン剤などを補うときですね。

 

牛尾 ということはやはり、ご自分がどのようなものを摂取しているか、不足しているか、を知らない限りはサプリメントを選べないということなんですね。

 

大坂先生 そうなんですよ。プロテインはまさにサプリメントなのですが、それは不足分を補う意味では必要だと考えています。一方で誇大広告には注意してほしいですね。

 

牛尾 ここはしっかりと、肝に銘じてまいりたいと思います。

やはり、基本は食事と運動、ということですね。

 

大坂先生 はい、だってそんなに効くサプリがあれば病院で出していますからね。笑

 

牛尾 そういわれると確かに。笑 ちなみに、漢方は如何ですか?

 

大坂先生 漢方も、効くものがあれば病院で処方しています。笑 基本に忠実にいきましょうか。

 

牛尾 そうですね、千里の道も一歩から。まずはご自身の摂取カロリーと消費カロリーを知ること目標を定めて食事と日常動作が大切ということが良く分かりました。

大坂先生、熱く貴重なお話をありがとうございます!

サプリメントだけには頼らない、生活習慣がやはり鍵!

  1. 肥満解消サプリメントの効果は残念ながら限定的
  2. サプリメント以外の生活習慣が痩せるコツ
  3. 不足を補うサプリメントは必要だが誇大広告には注意
  4. 基本に忠実なダイエットが結局は成功する!

糖尿病内科医、大坂先生に直伝いただいた肥満と解消のための生活習慣、最後はサプリメントについて専門医の目線からバッサリ切り込んで頂きました。如何でしたでしょうか。本対談が皆様にとって少しでもお役にたてますと嬉しい限りです。

ご不明な点やご意見、ご感想などございましたらお気軽にお申し付けいただけますと幸いです。

それでは、本シリーズを最後までお読みくださりありがとうございました。

 

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